電子工作を行うとき、端から順番に電子部品を半田付けすると容量が大きな電解コンデンサなどを取り付けるときにやりにくくなることがあります。作業性を考えると、最初に背丈が低いコイルや抵抗、ICなどを取り付けてから少しずつ背丈が高い部品を取り付けることで作業性を高めた形で半田付けができます。ICなどは、ICソケットを使えば熱破壊の防止にも繋がりますし、間違って逆無に取り付けたときなど全ての半田を取り除いて向きを変えて半田付けなどの作業も要らなくなります。ICソケットを使うメリットは、作業性を向上させるなどもあるのですが、候補になっているICをいくつか交換しながら開発中の電子回路に最適なものを選ぶ、選定作業のときにも役立ちます。

ICソケットからICを取り外すとき、最初の内はコンタクト部分がきつくなっているので簡単に抜き取ることは難しいのですが、何度か繰り返しているとコンタクト部分が緩んで来るので抜けやすくなります。ただ、垂直方向にゆっくり引き抜かないと途中で足が曲がってしまい、次に挿入するときなど曲がった部分が余計に曲がるなど使い物にならなくなることもあるので慎重に作業することが大切です。ICソケットとICの隙間にマイナスドライバーを差し込み、上方向に浮かせます。これを左右数回行うことでICがソケットから浮き上がって来るので、後は真っすぐ上方向に抜き取れば良いわけです。

なお、交換しながらテストするなどの際には専用の工具が役立ちます。