検査治具は、文字通り製品の検査を行うときに利用する道具の総称です。ただ、検査をするときの道具には色々なものがあり、それらすべてを検査治具と呼ぶイメージを持つ人も多いのはないでしょうか。正確な決まりはないけれども、特定の部品などの良否判定を行うときに、その判定を誰が行っても同じ結果になるよう工夫が行われた道具を検査治具と呼びます。そのため、既にある道具ではなく製品ごとに治具が制作されることが多いなどの特徴があります。

しかしながら、製品ごとに作るとなるとコストもかかりますし筐体が大きなものなどの場合は保管スペースの問題も出て来ます。モノづくりの中では金型などを保管することも多いので、これに加えて治具の置き場所を考えると保管場所が見つからないなど悩みを抱える企業も多くなります。量産品の中でも検査制度が人により異なるもの、検査そのものが複雑で項目が多数ある製品、比較的製造ロット数が大きなものなどのように事前に取り決めておくことで新規部品などの検査治具をどのようにするのが良いのか判断材料になります。誰もが簡単に検査ができる、これは検査工数を削減することができるメリットに繋がる部分です。

さらに、正確な検査が実現するメリットは不良品の流出防止にも役立てることができますし、検査治具を使うと目視などで行う場合とは異なり不良品を確実に見つけられるようになるので、流出防止だけでなく発生対策を考えるときにも役立ちます。